今年も一年こちらのブログをご覧いただき、ありがとうございました。
細々とではありますが、mtや紙もの、文具、アート、デザインなど、
mtを好きでいてくれる方々に興味を持ってくれそうな内容をご紹介できたらと思っております。
今年最後の記事は、12月10日まで経堂のギャラリーカフェ「芝生」で行われた
「マスキングテープとmtの本」出版記念展です。
この場所はある意味「mt発祥の地」でもあります。
かつては「ロバロバカフェ」というカフェがこの場所にあり、
そこの店主いのまたせいこさんが、マスキングテープを日常に愛用していたことが、
mt誕生のきっかけとなったのでした。
ロバロバ時代に何度か行われた「マスキングテープ展」。
当時は今のような商品がなく、
業務用テープをあちこちのホームセンターからかき集めて展示・販売していました。
ロバロバ時代を知っている人にとっては、懐かしい雰囲気も漂う今回の展示。
様々なアーティストによるmt作品も多数展示されていました。
芝生になってからも、あまり内装をいじっておらず、
店主の遊佐一弥さんも、そういえばいのまたさんと似た雰囲気の人。
ここは相変わらず、のんびりほのぼのとした空気が流れています。
そして、今回出版した「マスキングテープの本」は、
前の店主だったいのまたさんが編集・執筆を行い、
今の店主の遊佐さんが、ブックデザインを担当しています。
同じ空間を過ごした店主、新旧のコラボなんです!
すごい巡り合わせ。
遊佐さんに話を聞くと、
本当に好きに自由にデザインしてよかったそうで、
普通の本だったら絶対NGなことを存分にやらせてもらえた、とのこと。
例えば、背表紙には何も書いてありません。真っ白。
通常の流通本だったら、これはありえないことです。
そして綴じ目がぱかっと外れて丸見え。
普通だったら不良品?と疑われてしまうかも。
巻末のテープ見本も印刷ではなく直にテープを貼り付けたもの。
(こちらはmt工場のみなさんが貼って下さっているそうです)。
どこまでも手づくりに近い、心がほくほくするような本です。
(は!またついこの本のことを力説してしまいました。)
この本が出版されて、この場所でまたマスキングテープの展示をしている、
ということが本当に感慨深く、しみじみと空間を味わいました。
「マスキングテープとmtの本」出版記念展は、この後、山口に引っ越した
新しいいのまたさんの店「ろばの本屋」を巡回しました。(なんと今日までですが!)
実はまだ行っていない、ろばの本屋さんにもいつか行かなくちゃ!