今年の竹尾ペーパーショウは見応え満点過ぎて、一度には書ききれなかったため、
引き続き、展示の様子のレポートです。
今回一番釘付けになってしまったのが、デザイナー原研哉氏がデザインした
「チョコレートの帽子」
ため息が出るほど(というかため息で吹き飛んでしまいそうな)可憐で繊細な世界。
ズームレンズでぐぐっと近寄って撮影していますが、
実際には指先ほどの小さな物体です。
まるで雪の結晶のよう。
薄いトレーシングペーパーに最新技術の超微細なレーザーカッティングを施し、
このようなオブジェクトを実現させています。
映し出す影が、この複雑な造形により立体的な深みを与えています。
小さなボンボンショコラやハーシーのキスチョコにでもちょんと乗るくらいの大きさ。
原氏が夢で見たイメージを忘れないようにすぐスケッチしたものを
実現させたそうです。
デザイナーってこんなロマンティックな夢を見るんだなあ、などと驚いてみたり。
原氏の説明文によると、小学生の頃に顕微鏡で見たプランクトンやケイソウなどに
大変な魅惑を感じていたそう。
確かに、まるで生きている微生物のような不思議な質感があります。
いつまで眺めていても見飽きない、
本当に夢の中にいるような作品でした。
このような世界を現実にしてしまったタケオペーパーには心から拍手喝采です。
タケオペーパーショウ