先週渋谷ヒカリエで行われた「MORE THAN PROJECT」の報告会、
および「JAPAN BRAND FESTIVAL」に行ってきました。
日本のものづくりを世界へ発信する試み、そしてその活動や人の繋がりを深め、
新たな可能性を生み出す、という目的で生まれたイベントです。
世界へ発信する、様々な日本のプロダクトも展示されていましたが、
気になったのが、この美しい和紙の箱。
コロンとしていますが、蓋の付いた箱なんです。
日本でも最も歴史の古い、福井県の越前和紙です。
繭のような、ふわりと暖かく、優しい形。
何か芯のようなものを中に入れているのかと思ったら、
全て和紙のみ、なんだそうです。
一枚一枚手漉きした和紙を、手で包むように木型に貼り付けて作った箱です。
手作りなので、大きさやシワの付き方、表情などが少しずつ違います。
和紙の持つ、有機的な柔らかさ穏やかさに、なんとも心が和みます。
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やなせ和紙
こちらは京都で作られた、折り紙のようなランプシェード。
使われている和紙加工紙には、京都の唐紙職人が、伝統柄を版木で掘り、
屏風や掛け軸、襖などを手がける京表具師が、その技術を駆使して
筋目を入れ、折りと張込みを行なっているそうです。
こちらも何か骨組みがあるわけではなく、和紙だけで立体化したもの。
デザインには、筑波大学で開発された立体に折るためのコンピュータープログラム
「ORI-REVO」という技術が使われているそうです。
和紙の持つ繊細な質感が生かされ、とても可憐で華やかな灯りを演出していました。
和紙は日本だけの唯一のもの。その風合いには独特の魅力があります。
和紙を使ったプロダクトには、これからも注目していきたいと思います。
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安達表具店 南荘堂