もう展示は終わってしまったのですが、
印象的だったので、ちらっと書きます。
渋谷のBunkamuraで行われていた、猪熊弦一郎展「猫たち」。
JR上野駅の壁画や、三越の包装紙などで知られる画家、
猪熊弦一郎さんの猫が描かれた作品だけを集めた展示です。
猫だけで100枚以上の作品がずらり集まっています。すごい!!
猪熊家は夫婦揃って猫好きで、一度に1ダースの猫を飼っていた、
というくらい、猫に囲まれた暮らしだったそうです。
一部写真を撮っていいスペースがあったので、
つい、パチパチと撮ってしまいました。
題名のないドローイング作品もたくさん。
ゆるーいタッチがほのぼのとして、微笑ましいです。
猫たちの表情が豊かで生き生きとしていて、
ちょっと間抜けだったり、とぼけていたり。
あー、こういう猫いるいる!と、見ていて思わず笑ってしまいます。
実際の猪熊さん家は、猫が多すぎて一時期動物園のような野獣臭がして、
友達からも敬遠されていたとか、笑。
1955年以降ニューヨークに滞在し、その時の作品では一旦猫が消え、
テキスタイルデザインのような、抽象的な摩天楼柄を描いていたりしましたが、
帰国後はまた猫が復活しています。
晩年の作品は「顔」モチーフが並ぶ独特の猪熊ワールド。
その中に、相変わらず自由な様子で猫がちらほらと散りばめられていました。
写実的なものから、デフォルメされたものまで、
その時代ごとに様々なタイプの猫が描かれ、猫好きにはたまらない展示でした。
もう展示は残念ながら終わってしまいましたが、
大部分の作品は香川の猪熊弦一郎美術館が所蔵しているようです。
香川の美術館もとっても素敵なので、また訪ねたくなりました。
--------------------------------
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館