銀座にやって来ましたが、
思わず立ち止まってしばらく見上げてしまった、このビル。
銀座メゾンエルメスのビルです。
イタリア人建築家レンゾ・ピアノが設計した全面ガラスブロックに包まれたビルは、「提灯(ランタン)」をイメージして造られたそうで、夜になると幻想的に発光する姿に、できた当時(2001年竣工)、初めて見たときは衝撃的でした。そのビルが今、虹色のリボンでもかけたように、不思議な風景を街に映し出しています。
銀座メゾンエルメスでは現在「ジュリオ・ル・パルク展」が開催中。いつも展示が行われるフォーラム(ビルの8、9階にあるギャラリースペース)以外に、ファサードやショーウインドーなど、ビル全体を使ってディスプレイされています。フォーラムへ向かうエレベーターにも要注目!!驚いて目を丸くしたまま見入ってしまうような不思議な仕掛けがありますよ。
いつも素敵な展示を行っている銀座メゾンエルメス。高級ブランド店だけに、入るのを一瞬躊躇してしまいそうになりますが、今回は感染対策もあり、店内には入らずに、店の外にある専用エレベーターで9階まで上がります。(案内の方がいます)
アルゼンチン生まれ、フランスを拠点に活動するジュリオ・ル・パルクさんは、なんと92歳!
今も現役のアーティストとして制作を続けていらっしゃるそうです。すごい。
遊び心溢れる、明るい色の洪水に圧倒されます。ル・パルクさんが色の研究を重ね、セレクトされた14色で全てが表現されているそう。独特の世界観があります。
カラフルなガラス製のパレットがゆらゆらと天井から下がり、色まみれの楽しさ!なんか元気もらえるなー。
こちらは鏡状のキラキラパレット。テンション上がる!
時々ピカピカッと光ったり、自分が映し出されたり。
床に映る影も幻想的で、いつまでも眺めていたくなります。
たくさんのドローイング。
緻密な色の構成がものすごく細かく書かれていて、ちょっとクラクラしますが、色の無限の可能性にとことん迫る、職人的探究心に平伏してしまいます。
カラフルシリーズが多く並んでいましたが、個人的にはこちらも好きでした。
計算され尽くしたモダンなモノトーンのパターン、どこかレトロな格好良さがある。
新しいインスピレーションをたくさんもらえた、とても見ごたえのある展示でした。
色使いや構成など、mtでの創作のヒントにもなるのではないでしょうか。
ちなみに展示のもっと専門的な解説を知りたい方は、美術ライターの友人が記事を書いていたので、参考までにリンクを貼っておきます。ご興味ある方はこちらも読んでみてください。↓↓
https://sumau.com/2021-n/article/1739
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銀座メゾンエルメス フォーラム
https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/210813/
Les Couleurs en Jeu by Julio Le Parc
「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展
2021.8.13(金)~11.30(火)
[ファサード展示] 2021.7.29(木)~10月中旬予定