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棟方志功展

東京国立近代美術館で開催中の「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」を観に行ってきました。

この「二菩薩釈迦十大弟子」は代表作として有名ですね。棟方さんというと、菩薩様や柔らかい女性像のイメージが強かったのですが、今回の展示は他にも様々でバラエティに飛んでいました。

外国の絵本みたいな、こんな感じもかわいい。ちなみに館内はほとんど撮影OKです。

私が棟方志功さんに注目するようになったのは、志功さんの出身地である青森に仕事で頻繁に行くようになってからなのですが、青森だと街中のあちこちで志功さんの絵を意外とよく見かけるのです。地元では結構気軽にすぐ描いてくれたみたいで、古いお菓子屋さんや酒蔵などにさりげなく飾られている様子を見かけることもありました。

こちらは青森県庁舎の竣工記念に制作された絵「花矢の柵」。青森の発展を願って描かれた絵だそうです。現在も玄関ロビーの壁の上方に複製が飾られており、一度観に行ったことがありますが、その時はやや遠目でしたので、現物を目の前にするとその大きさと迫力にやはり圧倒されます。でも現地で街の中に馴染んでいる様子もなかなか味わい深いので(ちょっと色褪せてたりします)、ご興味ある方はぜひ行ってみてください。ちなみに青森県庁舎の設計は谷口吉郎ですので、わざわざでも行く価値あり!

晩年は「世界のムナカタ」として有名になり、海外へもあちこち行っているので、こんな英語作品もありました。板画の素朴なタッチとモダンな色使いがなんとも独特な世界観を表現しています。

個人的にこちらにもすごく惹かれました。キリストを描いた掛け軸なんですけど、なんともグラフィカルでカッコいい。しかも表装をデザインしたのは柳宗悦だそうで、すごいコラボレーションです。

そしてお菓子の包み紙なども展示。今回はそれほど数がありませんでしたが、全国的に様々な店の包装紙やお酒のラベルなどをデザインしています(たぶん青森県立美術館にもっとたくさん所蔵品があるはず!)。現代のグラフィックデザイナーとも言えますね。

そして本の装丁もたくさん。これほんと見てるだけで楽しい!教科書などもデザインされているんですよねー。素敵だなあ。大迫力の大型作品から、こういった量産される身近な小作品まで、多種多様な作品を観ることができ、充実の見応えでした。志功さんの作品は色使いや表情などが明るく優しいものが多く、ご本人の人柄をなんとなく感じさせて、観ていて心穏やかで楽しい気持ちになるんですよね。絵画好きはもちろんですが、グラフィックデザイン好きにも心惹かれる要素が多々ある展示だと思います。

最後にショップコーナーです。スタンプやマグネット、そしてもちろんマスキングテープもありましたので、ご興味ある方はぜひ覗いてみてください。展示は12月3日(日)まで開催しています。

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生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ

https://www.munakata-shiko2023.jp/

 

 

 

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