「包み」をテーマにした専門店
新潟・魚沼へ行ってきました。
魚沼といえばお米「コシヒカリ」が有名ですが、
もうひとつ、お酒好きの方には銘柄「八海山」の蔵元があることで有名でもあります。
その八海山が運営する「魚沼の里」は、実はお酒が飲めない人でも楽しめる場所。
広い敷地内には、お蕎麦屋さん、うどん屋さん、「さとや」という美味しいお菓子屋さんもあり、
カフェで一息することもできます。
お酒を貯蔵する雪室の隣りには、キッチン用品を扱う雑貨屋さんや食材屋さんもあります。
そして、その場所に新しい店がオープンしていました。
「つつみや八蔵」は「包む」をテーマにしたラッピング専門店。
和の包みは「折形デザイン研究所」が監修し、
冠婚葬祭や各季節の行事の贈り物を、礼法に沿った折形で包むことを提案しています。
折形とは日本古来からの礼法なのですが、今となってはあまり知られていません。
デパートなどで包んでくれる「熨斗紙(のしがみ)」も折形のひとつですが、
この場所では「折形とは何か?」を簡単に説明するギャラリーコーナーがあります。
実際に折ったものが展示されているので分かりやすいです。
特に珍しく注目なのがこちらです。
「熨斗」の正式名称は「熨斗鮑(のしあわび)」。
例えばデパートの包みの熨斗紙だと、上方の端っこにちょこんと、
何かを折りたたんだような絵が付いていたりしますが、
その真ん中に黄色い細長い紙みたいなものが挟まっているのを覚えているでしょうか?
その黄色の物体は、実は平たく延ばして乾燥したアワビなのでした。
昔は贈り物に、さらに美味しいアワビを添えていたのです。
今も高価なアワビですが、この本物の”のした鮑”は、
なかなか見ることが出来ない貴重品です。
魚沼の里は、周りの風景も素晴らしいです。
広大な敷地内に古民家を移築した店とモダンな建築が点在して自然の中に溶け込み、
緑の小道を、建物から別の建物へ、散策するのが楽しい場所。
お米の稔る今の季節は特にきれいなのでお薦めです。
魚沼の里