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「mt stock 商品開発会議」の巻

今回、mt誕生のきっかけをくれたオギハラさんを再び倉敷にお招きし、10年ぶりに工場を見学していただきました。
カモ井加工紙が2023年に100周年を迎えること、そして2008年に雑貨・文具用のマスキングテープ「mt」が生まれてもうすぐ15年が経つことから、原点に立ち還り、mtの新たな表現の可能性を見つめたいとの想いもありました。

「柄ではなく、紙の色やニュアンスを楽しみたい」

-オギハラさん、10年ぶりの工場見学はいかがでしたか?
新しい発見はありましたか?

オギハラさん:
世の中に出ていないものやかわいいものがいっぱいありましたよ。
キラキラした「銅」みたいな色もすごくかわいかったし、いろんな素材のものがあって、それらがちょっとずつ色々入っているセットがあったら紙好きな人はすごく嬉しいと思う。

例えば、タグに少しずついろんなニュアンスのテープをコラージュしたり。
テストで作ったものとか、開発室で余ってるものがあれば分けてもらえたらいいのに。こんなテープができるんだって、自分では思い付かないような発見が今回もありました。

-素材も突き詰めると面白いものがいっぱいあります。
手で切れるけどギザギザになるものや、逆にまっすぐ切れるものとか。
「高輝度」のメタリックな感じや「マット」なテープはオギハラさんどう思われますか?

オギハラさん:
おお!また全然違う感じ!
マットも面白いし、こんなにいろんな商品があるんですね。すごくいいと思いますよ。

-和紙っぽくない、こういうのはオギハラさんダメっておっしゃるかなーと思っていました!オギハラさんに出会った頃に私たちは「透け感」という言葉を使い始めたんですよ。そもそも私たちは「粘着」を研究していて、紙のニュアンスや色、デザインは二の次でしたから。

オギハラさん:
私、透け感を異様に大事にしてるから。(笑)
でもこういうメタリックなものも好きですよ。しかし、私なんでこんなに透けてるものが好きなんだろう。(笑)

-包装紙はどうですか?
これはトレーシングペーパーにカモ井の工場で印刷を施したものです。
元々紙のメーカーには色付きのものがあまりなくて、
こちらで印刷してみようと試しました。

オギハラさん:
これ、かわいい!ワックスペーパーとも違うし、これはこれの良さがありますね。
私は濃い方が好きですね。
stockで販売しているタイのものも濃いカラーです。

オギハラさん: しかし、タイのグラシン紙って謎ですよね、
独特の質感なんです。いろんな色があって、
工業用のマスキングテープと一緒で、私の想像ですが、印刷じゃなくて最初から含浸で最初から着色しているものを使っています。

私の著書で使っているスコーンを包んでいるペーパーは、製図用の黄色いトレペなんです。
タイのものよりしっかりした素材で、
本を作ってるデザイナーさんたちが「この紙欲しい!」って言われたんですが
「少ししかないからあげられないよ」って。(笑)
こういうの、紙好きにはたまらないんですよね。
カモ井さんでは、マスキングテープだけじゃなくて、
包装紙みたいなサイズでも作れるんですね。すごい!

素材やニュアンスの違いを楽しんでみたいって方もいらっしゃると思います。
こんなふうにラッピンングに使えるよ、って見本があれば友達に手紙書いたり、
じゃあちょっとこれも使ってみようかなと。
「マット」「透け感」「キラキラ」とか
ニュアンスで楽しむラッピングっていいですね。基材での驚きも届けたいですね。

「工業用マスキングテープや廃棄するもの」

オギハラさん:
工業用のマスキングテープって改めて新鮮でかっこいいですよね。

私もmtのファンの方も、マスキングテープが好きなんだけど、
もう10何年と楽しんできてるわけじゃないですか。
みんなきっとその間にいろんな柄のテープを手に入れたけど
柄と柄を合わせるのは難しいですし、
工業用の無地と今まで持ってるものと組み合わせたら、
もっと使い道も広がると思います。

-うちの社員が校正紙をシュレッダーにかけて緩衝材にして、
オンラインショップでお買い物をしてくれた方の荷物に入れたんです。
そしたらすごく喜んでいただけたそうです。
廃棄するものに手を加えただけなので新鮮でした。
それ以来、積極的に再利用するようにしています。

オギハラさん:
それ、すごくいいと思いますよ。レアな感じもしますし。mtのヘタもいいですよ
ね。あれもかわいいと思います。飾るだけでも楽しいんじゃないですか?
許されるのならば「捨てるものセット」を限定販売したいぐらいです(笑)

-オギハラさんも商品開発に関わってくださった「mt suite」や「mt pack」。
グラシンでラッピングしていて、絶妙な透け感や紙の質感が
人気の商品だったのですが、中身が見えづらいという理由で
廃盤になってしまったんです。
でも今はエコなパッケージが求められていますし、復刻させたいですね。

オギハラさん: ぜひ!柄もドットやストライプのようにシンプルなものにして、
さっきの高輝度とか質感の違いを取り入れたら、大人っぽくなりそうです。

「さらなる紙モノ探しの旅へ」

-私たちと同じく、紙を使ってものづくりをしている会社との
出会いがいくつかあって、こんなパン用の窓あきの袋とかもあるんですよ。

-オギハラさん
これ、うちでも販売しています。このフランスパンの袋にmtのヘタを詰め合わせて、
コラージュしたタグとかつけたら素敵ですよ。
野菜ネットとか果実袋とか、農業用のものにもかわいいものって
いっぱいあるんですよ。色々入れてみましょうよ。

-他にも昔ながらの機械を使って農業用や帽子用の「紙紐」を作っているメーカーや、
梨の産地鳥取ではstockでも販売されている「果実袋」を作っている工場も
中国地方にも色々あるんですよ。私たちと一緒に巡ってみませんか?

オギハラさん:
いいですね!ぜひみてみたいです!

今回の商品開発会議のアイデアが素敵な商品になりました。mtのオンラインショップで販売をスタートします。オギハラさんのラッピングアイデアも一緒にご紹介していますので、ぜひご覧くださいね。

次回は、カモ井加工紙のある岡山の紙紐工場、そして鳥取の果実袋の工場へ、紙モノ探しの旅へ出かけます!

REPORT

オギハラナミさんと巡る旅のレポート

MOVIE

「紙モノ探しの旅」で見つけたアイテムを使って、
オギハラさんに素敵なラッピングを作っていただきました!

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