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「早瀬工業さんの紙紐 工場見学」の巻

今回ご紹介するのは、カモ井加工紙と同じ岡山県にある、紙紐のメーカー「早瀬工業」 さん。紙を加工して、製袋メーカー、造園業者、果樹園さんなどのプロの現場、またハンドメイドやDIYなどさまざまなシーンで活躍するアイテムを作られており、私たちとの共通点を感じたことから、mt stockのラッピングアイテムを求めて、オギハラさんと工場を見学させていただきました。

紙紐メーカー早瀬工業さんを訪ねて

カモ井加工紙から1時間半ほど北へ車を走らせた津山市にある早瀬工業さんは、包装用結束資材と緑化資材を販売している国内のトップメーカーです。
農林水産業・植木・造園・果樹・園芸の緑化資材、また木工・建築・インテリアの分野に至るまで幅広いプロの現場から、家庭菜園、ハンドメイドの趣味やDIYを楽しむ個人の方にまで必要とされる商品を作られています。

例えば、こちらのしゅろ縄(ヤシロープ)。樹幹保護テープの結束・竹材等庭園資材の結束用だけでなく、家具、民芸、手工芸品など幅広く使われています。

天然ヤシ繊維100%使用で、土に還元できます。早瀬工業さんで主に使われている素材は、「土に還る天然黄麻」や「リサイクル可能な再生紙」にこだわられています。

- 家具に紐???

聞けばYチェアの座面も樹脂を含ませた紙紐を編んで作られているそうです。確かにそうですよね。ゆるく撚った平たくなる紐紙を織って作られた壁紙もあるそうです。紙紐って私たちの暮らしのいろんなところに使われ、支えてくれているんですね。

プロの仕事の現場を支える工夫がいっぱい

色とりどりのロール紙が並んでいて、カモ井加工紙の工場の風景にとてもよく似ています。
工業用テープと同じ「含浸」と呼ばれる染め方で作られたロール紙は、ハッとするほど発色がよく、美しい色彩で、見ているだけで心が踊ります。
早瀬工業さんでは基本的に32gの厚みの紙を使われているそうですが、県によって異なるんですよ、と教えてくれました。

オギハラさん:
厚みは地域差なんですか!面白いですね。それに色がとってもキレイ!
素敵な色が多くてかわいいな。紙としてもラッピングペーパーに使いたいくらい!

特にカラフルで多色展開された細い紙紐は、ラッピング用に使われます。
クリーム色の紐はなんとカーボウイハットにも使用されているそうです。
紙紐を編み込み、布状にして作られるペーパーハットは、通気性と耐久性に優れた商品に仕上がります。

カラフルなテープも発見!これは山間部で田んぼの仕切りや木に目印をつけるための、識別テープだそうです。他にも殺虫剤や鉢、ポットなど、造園や農業に使う道具も取り揃えて、紐と一緒に提供されているそうです。
お宝がありそうで、ついついストック棚をジロジロ見てしまいます。

日本の伝統色「灰桜」という紙も見つけました。mtと同じ色ですね。
「早瀬のオレンジ」という色もあって、
この色、と決めたら、他のメーカーは出さないでほしいと紙のメーカーさんにお願いして、一眼見て分かるように差別化を図っているそうです。

こんなお宝を発見しました!

オギハラさん:
あ!干し柿用の紐だ!こんな風に販売されているんですね。

さっそくツボにハマるアイテムを発見してうれしそうなオギハラさん。
吊るし柿の紐は、お好きな長さにカットできるロングタイプと、1.5mが20本で1セットになっているカットタイプがあります。毎年買っている人も多い定番商品。干し柿のシーズンになると、いつもホームセンターにたくさん並ぶそうです。
紙紐をフィルムでカバーしているためとても丈夫で、その上リサイクルもできます。

レトロな紙撚り機のものづくり

「撚り」の作業は一部が木製のレトロな機械で、手間ひまをかけて丁寧に作られていました。
帆布や綿織物の工場でも同じような機械を見たことがあります。

やはり調子が悪いときは撚った紐が切れてしまうこともあり、慎重さが必要です。つなぎこぶがあってもよい商品もありますが、プロの仕事を支える道具なので、品質管理はとても重要になります。

オギハラさん:
結構手作業が多いんですね。すごく年季が入った機械!いいですね。余計にかわいさや愛着が増します。この感じ、マスキングテープに似てますね。

真ん中に芯が入っているのは、果樹枝誘引結束の紐。こうすることで強度が増すそうです。いろんな工夫が詰まっています。

工場を巡る中でオギハラさんの目に留まったのは、3色の極細ひもを1本に撚り合わせた紙紐です。

オギハラさん:
あの機械で細い紐も巻けるのかな?ラッピングキットにいれたいな!
一般の人は手に入らない、プロ用の素材が少しだけ買えるのってきっとうれしいですよね。
mtも同じだったはず。

さっそく早瀬工業さんがその場で試作してくださいました。紐を巻く作業もレトロな機械で 小巻にされていました。

オギハラさん:
このサイズ、できましたね!手乗りサイズ!見た目はこのくらいがかわいいですよね。
セットにこれが何色が入っているとうれしいかも。野菜ネットに入れてもかわいい気がする!
大きいものだと大量に使う人しか買えないし、何色も揃えられませんよね。

使っていて手が痛くならないようにしたり、一定の幅に仕上げながらも、しっかりと強度も保ったり。天然素材100%で自然分解するため、可燃ごみとしても処理できます。まさに日本の技術、和紙の素晴らしさを実感できました。

今回、作られているところを見せていただいて、紙紐のイメージがずいぶん変わりました。和紙で作られた美しい撚り紐がギフトに巻かれているとそれだけで素敵ですし、私たちの暮らしのあらゆる場面で活躍していることを知り、とても興味深い工場見学ツアーとなりました。

REPORT

オギハラナミさんと巡る旅のレポート

MOVIE

「紙モノ探しの旅」で見つけたアイテムを使って、
オギハラさんに素敵なラッピングを作っていただきました!

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